LED PACKAGE TECHNOLOGY

LEDの画質は、
小さな構造から。

DIP、SMD、GOB、COB、MIP。見た目は同じLEDビジョンでも、光を生み出すチップの実装方法によって、精細さ、耐久性、映像の均一性、メンテナンス性は変わります。

はじめに

同じLEDでも、
つくり方が違う。

LEDビジョンは、赤・緑・青の微小な発光素子を規則正しく並べて映像をつくります。その発光素子を「どの単位でまとめるか」「基板へどう実装するか」「表面をどう保護するか」が、パッケージ技術の違いです。新しい方式ほど常に優れているということではなく、視認距離、設置環境、必要な明るさ、保守方法に合う技術を選ぶことが重要です。

  • 実装の密度どこまで細かなピッチを構成しやすいか
  • 表面の保護衝撃・粉塵・湿気への配慮があるか
  • 交換の単位ランプ・パッケージ・モジュールのどこで直すか
TECHNOLOGY MAP

LED実装技術を、
構造から見る。

大型・高輝度を得意とするDIPから、表面実装のSMD、SMDを樹脂で保護するGOB、チップを直接基板へ実装するCOB、Micro LEDを個別にパッケージするMIPへ。構造の違いをシンプルに整理します。

01
DOTS IN PLACE

DIP

脚のある砲弾型LEDを基板の穴へ挿入して実装する、長い実績を持つ方式です。

屋外・遠距離向け
02
SURFACE MOUNT DEVICE

SMD

RGBチップを一つのランプにまとめ、基板表面へはんだ付けする標準的な方式です。

汎用性・保守性
03
GLUE ON BOARD

GOB

実装済みのSMDモジュール表面を透明樹脂で覆い、耐衝撃性や防塵性を高めます。

表面保護技術
04
CHIP ON BOARD

COB

LEDチップをモジュール基板へ直接実装し、面で封止する高密度な方式です。

超小間隔・高保護
05
MICRO LED IN PACKAGE

MIP

微細なMicro LEDを小さなパッケージにして検査・選別後、基板へ実装します。

精細・均一・拡張性
STRUCTURE & CHARACTER

方式ごとの特長と、
適した用途。

比較するときは、画質だけでなく、物理的な強さ、交換方法、量産性、設置後の運用まで見る必要があります。ここでは一般的な傾向を、用途とともに紹介します。

TYPE 01

DIPDOTS IN PLACE

長年の運用実績を持つ、最も成熟したLED実装技術の一つです。赤・緑・青の砲弾型LEDを基板へ差し込み、裏面ではんだ付けします。高輝度と高い耐久性を得やすく、大型屋外広告や長い視認距離に適します。一方、近距離で見る高精細画面にはピッチ面の制約があります。

  • 高輝度を必要とする屋外大型画面
  • 遠距離から見るスタジアム・道路表示
  • 細かなピッチより視認性を優先する用途
TYPE 02

SMDSURFACE MOUNT DEVICE

一つの小型パッケージにRGBを収め、SMT工程で基板表面へ実装します。製品の選択肢が広く、輝度・ピッチ・コストのバランスを取りやすい方式です。個々のランプを交換しやすい一方、表面の素子は直接の衝撃や湿気に配慮が必要です。

  • 店舗、オフィス、ステージ、屋外広告
  • 幅広い画面サイズとピッチに対応
  • ランプ単位での補修を考えやすい
PROCESS

GOBGLUE ON BOARD

SMD実装後のモジュール表面へ透明な樹脂層を形成し、ランプの剥離、接触、粉塵、湿気などから保護します。人が触れる場所や、搬入・撤去を繰り返す用途に有効です。樹脂の光学設計によっては、点光源の見え方や表面反射を整え、近距離での映像の均一性に寄与します。一方、補修方法や交換単位は製品ごとの確認が必要です。

  • 床面、低い位置、通路付近の画面
  • レンタルや移動の多い運用
  • 光学特性と専用補修方法を個別に確認
TYPE 04

COBCHIP ON BOARD

個別のランプパッケージを介さず、複数のLEDチップをモジュール基板へ直接実装し、表面を一体的に封止します。高密度実装と滑らかな黒い表面をつくりやすく、近距離で見る超高精細画面に適します。補修はモジュール単位になる場合があります。

  • 役員会議室・監視室・高級映像空間
  • 近距離で見る小ピッチ表示
  • 表面保護と深い黒を重視する用途
TYPE 05

MIPMICRO LED IN PACKAGE

Micro LEDチップを小さな表示デバイスとして個別にパッケージし、検査・選別・混合した後、SMTに近い工程でモジュールへ実装します。細かなピッチ、高い黒比率、色や明るさの均一性を追求しながら、パッケージ単位の管理を行いやすい方式です。

  • 高精細な会議室・ショールーム
  • 均一性を重視する大型Micro LED
  • 屋内から高輝度の屋外表示まで
QUALITY DESIGN

パッケージ名だけでは見えない、
4つの品質設計。

同じSMD、GOB、COB、MIPでも、LEDパッケージ、はんだ接合、駆動方式、基板、電源、表面処理の設計によって完成品の性能は変わります。方式名だけでなく、実際の設置環境に必要な品質を確認します。

01
VIEWING CONSISTENCY

視野角による
色・輝度の変化

カタログ上の視野角だけでなく、正面から外れた位置で色温度、明るさ、コントラストがどのように変化するかを確認します。複数方向から見る空間では、表示の均一性が選定の重要な基準になります。

  • 確認項目水平・垂直の視野角、色温度、輝度
  • 適用空間店舗、ショールーム、会議室、撮影空間
02
MOUNTING RELIABILITY

接合強度と
実装品質

LEDパッケージの端子構造、はんだ接合面、SMT工程、PCBパッド設計は、設置・輸送・運用時の振動や接触に対する安定性に関わります。数値だけでなく、製造工程と出荷前検査まで含めて評価します。

  • 確認項目パッケージ構造、はんだ接合、PCB設計
  • 運用条件レンタル、移動運用、低い位置への設置
03
THERMAL EFFICIENCY

消費電力と
放熱設計

LEDチップの実装、駆動方式、ドライバーIC、PCB、電源効率、キャビネットの放熱経路を総合的に確認します。必要な明るさを保ちながら発熱と消費電力を抑えることは、長時間運用の安定性にもつながります。

  • 確認項目最大・平均消費電力、運用輝度、動作温度
  • 設計要素駆動方式、電源効率、PCB・筐体の放熱
04
SURFACE PROTECTION

表面保護と
近距離画質

GOBやCOBなどの表面保護は、接触、粉塵、湿気への配慮に加え、反射、黒の見え方、光の均一性にも影響します。清掃方法、補修方法、交換単位を含め、導入後の運用まで確認します。

  • 確認項目保護構造、表面反射、表示の均一性
  • 保守条件清掃方法、補修方法、モジュール交換
技術名ではなく、
完成品と設置条件で確認する。

DTFは、製品仕様、表示サンプル、設置環境、運用時間、保守方法を照らし合わせ、必要な画質・耐久性・電力効率を満たす構成をご提案します。

MIP PROCESS

次世代の映像を支える、
MIP技術。

MIPの要点は、大きなパネル全体で良品率を管理するのではなく、微細なLEDを小さな単位でパッケージし、検査・選別してから並べることです。色と明るさを揃えやすく、不良素子を実装前に取り除きやすい工程を構成できます。

  1. STEP 01

    Micro LEDを転写

    微細なRGBチップをキャリアへ配置し、パッケージ工程へ送ります。

  2. STEP 02

    小さな単位でパッケージ

    RGBを一画素または小さな表示単位として独立した部品にします。

  3. STEP 03

    検査・選別・混合

    発光状態、色、明るさを確認し、表示の均一性を整えます。

  4. STEP 04

    モジュールへ高密度実装

    選別したパッケージを基板へ並べ、LED表示モジュールを構成します。

01 / UNIFORMITY色と明るさを揃えやすい

個別に測定・選別したパッケージを混合し、画面全体のばらつきを抑えます。

02 / CONTRAST深い黒と高いコントラスト

微細チップと黒色パッケージにより、非発光部の黒い面積を確保しやすくなります。

03 / VIEWING ANGLE広い角度で見やすい

光学設計とチップ構造により、斜めから見たときの色変化を抑えやすい方式です。

04 / PRODUCTION既存工程との親和性

個別パッケージ化後はSMTに近い実装工程を活用でき、量産の拡張性が期待できます。

※上記はMIP技術の一般的な工程と傾向です。パッケージ構造、チップサイズ、視野角、輝度、補修方法はメーカーおよび製品仕様により異なります。

MIP PRODUCT

MIP技術を、
実際の製品で。

MIPの構造や特長を理解した後は、実際の製品ページで表示品質、仕様、設置イメージをご確認いただけます。高精細な映像表現を検討している方は、MIP製品の詳細をご覧ください。

MIP LEDビジョン製品の表示イメージ
MICRO LED IN PACKAGEPRODUCT INFORMATION
COMPARISON

5つの技術を、
一つの表で比較。

方式ごとの一般的な傾向を比較しています。実際の製品選定では、同じ方式でもチップ、封止材、駆動IC、キャビネット設計によって性能が変わるため、個別仕様の確認が必要です。

DIP、SMD、GOB、COB、MIPの一般的な特長比較
比較項目 DIP SMD GOB COB MIP
基本構造 最も成熟した方式の一つ。砲弾型LEDを基板の穴へ挿入 個別RGBランプを表面実装 SMD実装後に樹脂で表面保護 LEDチップを基板へ直接実装し面封止 Micro LEDを個別パッケージ後に実装
高精細化 大きなピッチ向け 標準から小ピッチまで ベースとなる方式に準拠 超小ピッチを構成しやすい 微細ピッチへの拡張性
表面保護 高耐久。屋外環境で長い実績 素子表面への接触に配慮 樹脂層で耐衝撃・防塵性を強化 面封止による高い保護性 保護性能は製品の封止構造により異なる
均一性・黒表現 高輝度で、遠距離からの視認性に優れる 製品・選別精度により異なる 樹脂の光学設計により異なる 滑らかな黒い表面をつくりやすい 個別選別と黒色パッケージを活用しやすい
補修・交換 素子単位で対応しやすい ランプ単位で対応しやすい 樹脂層を含む専用補修が必要 モジュール単位になる場合が多い パッケージまたはモジュール単位。製品仕様による
主な用途 大規模屋外広告、スタジアム、道路表示 店舗、オフィス、ステージ、DOOH 床面、低位置、レンタル、接触の多い場所 会議室、監視室、近距離の高級映像空間 高精細会議室、ショールーム、大型Micro LED、DOOH

※「◎・○・△」は方式の優劣ではなく、各項目に対する一般的な適性を示した目安です。GOBは独立した発光素子の方式ではないため、ベースとなるSMDの特性と合わせて評価します。

HOW TO SELECT

技術名より先に、
確認したいこと。

最適なLEDは「最新方式」だけでは決まりません。実際に見る距離、周囲の明るさ、人が触れる可能性、導入後の保守体制まで整理すると、必要な方式と仕様が明確になります。

01 / DISTANCE

どの距離から
見るか

近距離ならピクセルピッチと黒表現を重視。遠距離なら必要以上の高精細化より、明るさと画面サイズのバランスが重要です。

02 / ENVIRONMENT

屋内か、屋外か

外光、雨、粉塵、塩害、温度差を確認します。屋外ではパッケージだけでなく、キャビネットの防水・放熱設計も必要です。

03 / CONTACT

人が触れる
可能性があるか

床面、通路、低い位置、レンタル運用では表面保護が重要です。GOBやCOBなど、接触を想定した構造を検討します。

04 / MAINTENANCE

どう保守するか

前面・背面の作業空間、交換単位、予備品、停止できる時間を確認し、導入後も無理なく維持できる構成を選びます。

DTF’S APPROACH

方式を売るのではなく、
設置環境に合う画面を設計します。

DTFは、視認距離、コンテンツ、明るさ、設置条件、保守計画を確認し、DIP・SMD・GOB・COB・MIPから過不足のない構成をご提案します。

FAQ

よくあるご質問。

LEDチップ・パッケージ技術を比較するときによくいただくご質問をまとめました。

新しい方式ほど画質が良いのでしょうか。
必ずしもそうではありません。高精細化にはCOBやMIPが適していますが、遠距離から見る屋外大型画面では、DIPやSMDの高輝度・コスト・保守性が適する場合があります。見る距離と用途に合うことが最も重要です。
GOBとCOBは同じ技術ですか。
異なります。GOBは、SMDを実装したモジュール表面へ保護樹脂を加える工程です。COBは、LEDチップをモジュール基板へ直接実装し、面で封止するパッケージ方式です。
MIPとCOBはどちらを選ぶべきですか。
求めるピッチ、画面サイズ、輝度、均一性、表面保護、交換方法、予算によって変わります。COBは面封止による保護と高密度実装、MIPは個別パッケージの検査・選別と既存実装工程との親和性に特長があります。
パッケージ方式だけで製品を選べますか。
方式だけでは判断できません。同じSMD・COB・MIPでも、LEDチップ、封止材、駆動IC、基板、キャビネット、映像処理によって性能は変わります。完成品の仕様と設置後の保守体制まで含めて比較してください。
LED VISION CONSULTING

最適なLED技術を、
設置条件から選定します。

図面、設置場所の写真、希望サイズ、視認距離をもとに、画質・耐久性・保守性・予算のバランスが取れたLEDビジョンをご提案します。